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(3)JIS Z 9101…記号及び色は次のとおりとなっている。
・高度の危険(IS0 9244の“危険”に相当):○、口、色=赤
・危険(ISO 9244の“警告”に相当):◇、色=黄赤
・注意:△、色=黄
危険のレベルを記号の形、色で識別しており、明確化されている。ただ、従来国内で使用されていたものもそのまま取り入れたため、「高度の危険」「危険」というシグナル用語、の多種化など、かえって使いづらくなっている面もある。特にシグナル用語は、英文化の場合、危険のレベルが合致しないので誤解を生じるおそれがある。
そこで、本規格(素案)は、ISO 9244とJIS Z 9101を合成したものとし、次のとおり表にした。

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(記号の枠内には“!”又は図記号を入れる。)
危険、警告、注意とも△を使用すれば、IS0 9244と同じになるが、大きな違いは、シグナル区画がなく図記号のみで表示する場合、ISO 9244は、△内は“黄”のままで標識の外縁の色で識別するのに対して、本案は、△内を危険のレベルに応じて、赤、黄赤、黄で識別しており、明確にしている。
□、◆、△で区別すれば更に明確になるだけでなく、取扱説明書中での使用の場合など、色が付かない場合にも、有効に識別できる。

 

3. 物的損害のみが予測される場合の表示について

各規定、指針では、安全標識の使用範囲について、別紙−2のように規定している。IS0 3864、JIS Z 9101、ISO 8999が安全標識(“注意”を含む)を人的傷害及び健康に限定しているのに対し、ANSI Z 535.4、通産省指針は、“注意”のみは、物的損害の場合にも使用してもよいとしている。
そこで、本案では前者を採用し、「“注意”は物的損害には使用しないことが望ましい。」とする。ただ、船用機器の場合、物的損害につながる取扱い上の注意事項も多いため、取扱説明書に限り、“通告”(Notice)として、△(図記号なし)を使用してもよいこととした。
以上

 

 

 

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